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超音波検査

超音波(エコー)検査とは

エコー

ヒトの耳では聞こえない程の高音波を体に当てて、反射した音波を元に体の中を見る検査です。臓器の形やサイズ、がんの有無や進行度、血管や血流の健康状態(動脈硬化がないかなど)などについてチェックできます。

超音波検査の特徴

安全性が高い

妊婦さんにも行われるくらい安全な検査です。どんな方でも、何回も繰り返し受けられます。

痛みなどが伴わない

医療用のゼリーを塗った後、プローブを当てる検査です。超音波は体に影響を及ぼすことはありませんし、痛みなども全く伴いません。

時間がかからない

検査は10〜15分ぐらいで終わります。準備や後処理も不要です。

頸動脈エコー

頸動脈は目や耳、そして脳などに沢山の酸素や栄養を運ぶ大切な血管です。大動脈から出た血液は首で内頸動脈と外頸動脈に分かれます。内頸動脈は主に脳へ、外頸動脈は顔等に血液を届けます。内頸動脈と外頸動脈が分かれるところは頸動脈分岐部と言って動脈硬化が起こりやすい場所です。頸動脈の超音波検査は、頸動脈エコーとも言います。この検査では脳梗塞、動脈解離などの病気のリスクが調べられます。病気の有無だけでなく、病気がどれくらい進んでいるかを調べるために行われる検査ですが、近年では、頸動脈エコーを受けられる人間ドックや脳ドックが増えつつあります。

頸動脈エコー検査は、以下のような方にお勧めです。

  • 動脈硬化の可能性がある
  • 糖尿病や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病がある
  • 肥満体型
  • メタボリックシンドロームの診断を受けた
  • 狭心症などの心疾患がある
  • 脳梗塞脳出血などのリスクが高い 

など

動脈硬化を早めに見つけるために頸動脈エコーを受けましょう

動脈硬化は心臓から全身へ血液を運ぶ動脈が硬くなり、しなやかさが失われてしまう状態です。高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を発症すると、動脈硬化が進み血管が細くなったり詰まったりします。そうすると脳梗塞や狭心症、心筋梗塞などの重篤な病気にかかりやすくなります。
動脈硬化が進むと、血管の中に「プラーク」という塊ができやすくなります。このプラークよって血管がさらに細くなります。最悪の場合これが剥がれてしまうことにより、その先の血管が塞がれて脳梗塞を発症することもあります。
頸動脈エコーでは、頸動脈の血管の厚さやプラークの状態などを調べることが可能です。脳梗塞などのリスクを調べるのに重要な検査ですし、全身の動脈硬化の進み具合も推測するのにも有効とされています。

頸動脈狭窄症とは

頸動脈狭窄症とは、頸動脈といわれる部分で血管が狭窄している病気です。頸動脈分岐部では主に脳へ血液を届ける内頚動脈と、顔などに血管を届ける外頸動脈の分かれ目で動脈硬化を起こすリスクが高い部位でもあります。
狭窄が高度になってくると脳に十分な血液が行かなくなり脳が酸素不足になります。またプラークが剥がれて脳の血管を塞いだりするリスクが高くなります。また、狭窄の度合いによって治療法は変わります。狭窄がひどくて脳梗塞のリスクが高い場合は手術等外科的治療を選択します。

頸部頸動脈狭窄症のタイプと重症度

症状の有無に応じて、症候性と無症候性に分かれます。症候性は、脳梗塞や一過性虚血発作などを発症しているタイプです。
狭窄の度合いに応じて重症度が決まります。30〜49%は軽度、50〜69%は中等度、70%以上は高度と言われます。

頸部頸動脈狭窄症の診断をするには

主に頸動脈エコーを行って診断をつけます。被ばくリスクも痛みもなく、安全にかつ何回でも受けられます。血液の流れがリアルタイムで見れますし、血管のプラークの有無や血流の速さ、向きなどが分かります。
またMRA検査により頸動脈を検査することも可能ですので、超音波検査のみでわかりにくい時にもしっかりとした診断ができるようになります。
もし、脳の状態をチェックしたい場合は、脳ドックの中に頸動脈エコー検査が追加されているコースを用意していますので、そちらをお勧めします。

当院の頸動脈エコー

頸動脈超音波検査は仰向けに寝ていただく検査です。モニターに映る画像をはっきり見るために部屋の明かりは暗くします。首に医療用ゼリーを塗り、超音波が出るプローブを当てて、血管の状態をチェックします。ハイネックなどの首周りが緩めの服を着てる場合は、襟の部分を少しずらすなどして検査が受けていただきます。