どうして目の奥が痛む頭痛が起こるのか
緊張型頭痛や群発頭痛、副鼻腔炎、睡眠不足、眼精疲労などによって、目や目の奥が痛むことがあります。この項目では、それぞれの病気の特徴について紹介します。
緊張型頭痛
何らかのきっかけによって、後頭部から首にかけて筋肉が圧迫されるような痛みを感じる頭痛です。頭の両側が重く感じてしまい、締め付けられている感じが伴います。痛みは「何かによって頭が締め付けられている」とよく表現されており、目の疲れや痛みを伴うこともあります。
緊張型頭痛の原因は、身体的または精神的なストレスです。ストレスが強くなると、頭や肩の筋肉が硬くなり、血の流れが滞ります。そうすると筋肉の中に老廃物が溜まり、周りの神経が刺激されて痛みを感じるようになります。
群発頭痛
1か月ぐらいの間に、かつ毎日決まったタイミングに、片方の目の奥がひどく痛む頭痛です。年に1〜2回だけ起こり、20代〜30代の男性によく見られる病気です。メカニズムは未だに解明されていませんが、目の後ろの血管が拡張した結果、その周りにある神経に炎症が起こり、神経が刺激されることで発症するのではないかと考えられています。
副鼻腔炎
副鼻腔炎は、鼻の中にある空洞(副鼻腔)が炎症を起こしてしまう病気です。細菌やウイルスの感染が主な原因で、頭痛や鼻水、鼻づまり、頬の痛みなどが起こります。副鼻腔に膿が溜まることで内部に圧力がかかり、目が痛くなるケースもあります。
症状は1カ月くらいで治ることが多いのですが、3か月以上続いたり何度も再発したりする場合は、「慢性副鼻腔炎」と診断されます。
睡眠不足
睡眠不足に陥ると、自律神経の交感神経が優位になって血管が縮みます。その後、休んで血管が広がると、神経が急に刺激され、目の奥が痛むようになります。この状態が「閃輝性暗点(せんきせいあんてん)」です。閃輝性暗点によって片頭痛が起こったり、吐き気や嘔吐が伴ったりすることがあります。
眼精疲労
目を使いすぎると、目の痛みや視界のぼやけ、充血、眩しさなどが出ることがあります。この状態を眼精疲労と言います。眼精疲労がひどくなると、目の周りの筋肉が凝ってしまい、それが全身の筋肉に影響を与えることがあります。その結果、頭痛や肩こり、吐き気などが起こることもあります。
目の痛みを伴う頭痛を解消するには
目の奥が痛む時は、目を休ませることが重要です。特に、目の疲れで頭痛が起こっている場合は、目を安静にさせると目の痛みも和らぎます。目の周りを温めたりマッサージしたりして、しっかり休んでください。また、点眼薬をさすことも有効です。
群発頭痛や副鼻腔炎を発症して目が痛む場合は、原因を解消させることが先決です。医者に行って、適切な治療を受けてください。